2021.06.07猫のアイツ
2021.06.07猫のアイツ
うちの近所に住み着いている野良猫たち。
以前、ここのブログでも猫について書いたことがあるが、今回はその話の後日談である。
うちの玄関には、ドアの外に泥除けマットがある。
最近、そこに大量の「毛」がついている。それも明るい茶色の毛が山のようについているのだ。一見猫の毛に見えるのだが、泥除けマットの上にあるということは、相変わらずドアの前で主人からの餌を待つ「アイツ」の毛と推測ができる。主人にこのことを聞くと、「猫が玄関マットで毛繕いをしているんだよ」と当たり前のように言い放った。まぁ、これは予想していたことなので特に不思議に思うことはない。
しかし、問題はここから。
私の家は玄関を開けるとすぐに階段がある。2階建てのアパートの2階に住んでいるので、部屋に入るためには階段を上らないといけない。外階段ではなく、内階段なので雨の日でも滑ることがないのが利点となっている。
ある日、私が仕事から帰宅して玄関のドアを開けると階段の、下から3段目付近に「毛」があった。朝、出勤前はなかったはず。そして、主人はまだ帰ってきていないので私が第一発見者だ。
もしかしてアイツが家の中にいるのだろうか・・・?
ドキドキしながら部屋に入ると、いつもと変わらない光景が広がっている。もちろん荒らされた形跡などない。後に主人が帰宅して、階段の毛について尋ねると「猫が入ってきているんじゃない?」と笑いながら答えた。でも、今の私にはちっとも冗談に聞こえないのである。
そんな謎の毛事件から約一週間後、私が車で帰宅し、家の前にある駐車場に車を止めていると主人も帰宅してきた。車から降り、どこからか視線を感じたのでキョロキョロしてみると、道路の反対側にアイツがいた。姿勢よく座りながらこっちをジッと見つめている。
主人がアイツに気が付くと、バッグの中から乾きもの(ホタテ味のなにか)を取り出し、ゆっくり近づきながら差し出した。アイツは主人が近づいても微動だにせず、ジッとこちらを見つめたままだ。
「あの猫は俺たちが見ていると絶対に食べないから、一旦家の中に入ろう」
乾きものを道路の真ん中に置き、私たちは家の中に入った。
その後も主人はアイツが気になるようで、何度もベランダからアイツを見ていた。
私がお風呂に入っているときに聞こえる、玄関のドアを開ける音は主人がアイツに餌をあげに行っていたのだと私は確信した。
浮気相手に会っている時みたいにコソコソする主人。その理由は私がよくわかっている。
前に「野良猫の餌をあげるんだったら、私にケーキでも買ってくれない?」と私が嫌味を言ったからだ。妻には100円のお菓子すら買ってくれない主人。でもなぜアイツには貢いでいるのだろう? まぁ別に猫だから良いけれど。
ある朝、私が仕事に行こうとすると玄関の隅っこに「CIAOちゅ~る」があった。それも2個。CIAOちゅ~るはどんな猫でも大好きなおやつである。
その日の夜、帰宅した主人の「あの玄関にあったCIAOちゅ~るはアイツにあげる物?」と聞いたら
「なんで知ってるの!!!???」
と、とんでもない焦りをしていた。
果たしてアイツは本当に猫なのだろうか?
そろそろ疑問に思ってきた今日この頃である。
(Y)
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